ファクタリングは近年利用者の数がうなぎ上りに増えている資金調達方法の一つですが、まだ内容をイマイチ理解できていない方々も多いかと存じます。
ファクタリングは使いどころを間違えずに利用すれば経営上のトラブルを解決する良い手段になり得ます。
しかし一方で間違った使い方をすれば経営悪化を招いてしまうかもしれない諸刃の剣です。
元ファクタリング業者の役員として、上手なファクタリング活用術を解説いたします。
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ファクタリング契約の仕組み
ファクタリングの基礎を理解できている方は問題ありませんが、まだファクタリングという言葉を知ったばかりという場合にはまずその仕組みをきちんと理解することが重要です。
ファクタリングは大きく分けて
- 3社間ファクタリング
- 2社間ファクタリング
の二つに分かれ、それぞれメリット・デメリットが異なります。
ファクタリングを利用する上で非常に重要な基本的知識となりますので時間に余裕があればしっかりと理解しておきたいポイントです。
皆さんの関心が最も高いであろうファクタリング手数料へも大きく影響してくるので、業者側と対等に話し合えるように、少なくとも業者の説明を最低限理解できるよう確認しておきましょう。
また、ファクタリング契約は銀行融資などに比べて審査が甘いと言われていますが、実際には全ての利用者が審査をパスできるわけではありません。
その他の資金調達方法が利用できない場合の最後の頼りとしてファクタリングを利用する経営者様もいらっしゃると思いますが、それで審査に落ちてしまっては目も当てられません。
ファクタリングの審査とは一体どのようなものなのか、審査を問題なくパスするために知っておくべきことは何なのかという点も合わせて確認しておくようにしてください。
ファクタリングのメリット・デメリット
ファクタリングのメリットと言えばもちろん「最短即日という迅速な資金調達」なわけですが、それ以外にも様々なメリットが存在します。
- キャッシュフローの健全化
- バランスシートのスリム化
- 貸借対照表を汚さないので将来の融資に有利
- 赤字経営でも資金調達ができる
などなど挙げだすとキリがありませんが、同じようにデメリットも勿論存在します。
デメリットを理解せずにファクタリングに頼り過ぎてしまった結果、かえって会社の財務状況を悪化させてしまったというケースも存在します。
メリットだけに目をとらわれず、デメリットこそ特に理解しておくようにしてください。
ファクタリングのトラブル回避
ファクタリング業者も取引量も増加の一途をたどるファクタリング業界ですが、契約に際してのトラブルも後を絶ちません。
資金繰りの悪化というトラブルだけでも十分なのに、ファクタリング取引でもトラブルが発生してしまうとあっては安心して利用することが出来ませんよね。
トラブル例には事前に知っておけば防げたというものもありますので、是非ストレスなきファクタリング利用に役立てていただけたらと思います。
ファクタリング契約時トラブルにならないように注意するポイント
優良ファクタリング業者の選び方
業者なんてどこを選んでも一緒でしょ?と思っている方はいらっしゃらないとは思うのですが、残念ながらファクタリング業界には良からぬ輩も多く混ざりこんでいるのが実情。
むやみに脅かすことはしたくないですが、悪徳業者に捕まってしまうと財務状況の健全化どころではなくなってしまいます。
一方で優良なファクタリング業者と取引をしている限りは、ファクタリングの利用価値は非常に高いものがあります。
「ビジネスチャンスを逃さないために緊急な資金の用立てが必要になった」とか、「2,3ヶ月持ちこたえれば財務状況の改善が見られる」という場合には積極的に利用して問題ありません。
中小企業の場合、会社経営をしていたら資金繰りが悪くなることは往々にして発生しますので、優良な業者との付き合いを一件持っておくとイザというときに困らずに済みます。
悪徳業者の手口を紹介
残念なことにファクタリング業界には悪徳業者としてヤミ金融が入り込んでいます。
彼らの本業である貸金業界では規制がますます厳しくなる一方ということで、法的な規制が十分に定まっていないファクタリング業界への参入が相次いでいます。
真面目にやっている業者からすれば何とも迷惑な話で、ファクタリングという資金調達手法そのものがネガティブな印象を持たれることもあります。
幸いなことに悪徳業者の手口も明らかになってきており、それを知っておくことで被害を避けることが可能です。
資金繰りに焦る会社オーナーの足元を見た卑劣な行為にひっかからないようにしてください。
即日現金化するためのノウハウ
ファクタリングの利用を検討している理由は人それぞれかもしれませんが、大きく分けると
- 銀行や公的融資が利用できない
- 一刻も早く資金が必要
であることが多いかと思います。
前者は担保が用意できない、または赤字経営・税金滞納などの事情で融資が不可能な状況にあるかもしれません。
ファクタリングではこれらの事情があっても資金調達が可能なため、先ほどの審査に通りやすくする方法をご確認いただければと思います。
ファクタリングにおいては後者の事情で今すぐに事業資金が必要というケースも多いかと思います。
即日現金化が可能ということで有名なファクタリングですが、実は即日で入金までこぎつけるためには注意しておくポイントがいくつかあります。
「ファクタリングならイザというときも即日で資金調達できるから安心だ♪」と思っていたものの、蓋を開けたら当日の入金に間に合わなかったということも十分あり得ます。
急な資金が必要になったその時には細かいことを確認している時間はないでしょうから、時間に余裕があるうちに確認しておいていただけると良いかと思います。
まとめ
ファクタリング利用においては、手数料相場から始まり不明な点も多々あり、さらに悪徳業者の存により利用を躊躇してしまうかもしれません。
経済産業省などの政府機関による後押しもあり今後も拡大の一歩を辿ると思われるファクタリングですので、一刻も早く法整備が進むことで利用者・優良業者ともにより良い環境が享受できるようになってほしいものです。