ファクタリングを利用してトラブルになるケースの中には、手数料が思っていたよりも高かったというものがチラホラ見受けられます。
今すぐにお金が必要だ。とにかく短期間で資金調達しなければ。
このような場合には手数料を二の次で契約してしまうこともあるかもしれません。
しかし、そこまで急ぎの資金調達を必要とするほど資金繰りが危ない会社であれば、それこそ無駄に高い手数料を払っている余裕などないはずですよね。
のちのちのトラブルを回避するために、ファクタリングの手数料相場を知っておきましょう。
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ファクタリングの手数料相場
それでは実際にファクタリングの手数料相場を確認していきたいと思いますが、基本としてファクタリングは大きく以下の2つに分かれます。
- 3社間ファクタリング
- 2社間ファクタリング
この2つは仕組みが異なるだけでなく、その違いが手数料の額に大きく影響を与えています。
2社間・3社間でのファクタリングの違いとメリット・デメリット
詳細はこれから解説しますが、大まかに概要をお伝えしておくと、
3社間ファクタリング・・・手数料相場がかなり低く設定されている。資金難の状態では出来るだけこちらを選びたいところ。
ではあるものの、取引先にファクタリング利用を知らせる3社間ファクタリングを使いたくない・使えないというケースも多いです。
2社間ファクタリング・・・手数料相場が高い。取引先には秘密裏に資金調達ができる利点がある。
2社間ファクタリングの利用が益々増えているファクタリング業界ですが、こちらこそ手数料相場を知っておかないと後で後悔することにもなりかねません。
それでは3社間・2社間のファクタリング手数料を実際に確認していきましょう。
3社間ファクタリングの手数料相場
3社間ファクタリングとは、売掛金の買取(債権譲渡)をするということについて売掛先に通知し承諾を得るファクタリングの取引形態です。
3社間取引の場合の手数料相場は1%~10%程度ですが、1%~5%が相場と言う人もいます。
これは次に登場する2社間ファクタリングの手数料と比べると非常に低く設定されているのですが、その主な理由はファクタリング事業者が背負う「リスクの低さ」にあります。
手数料が低い理由
3社間取引では、該当の売掛金が支払満期となった際にファクタリング会社が直接売掛先から支払いを受けることができます。
また、主体的に支払いの催促をすることもできます。
売掛先と直接つながっていることから資金回収が焦げ付く恐れが低いために、その分手数料を低くすることができるのです。
2社間ファクタリングの手数料相場
2社間ファクタリングは売掛先に対して、売掛金の売却(債権譲渡)の事実を知らせず内緒にした状態で資金調達を行う取引形態です。
その理由は「資金調達の必要性を暴露することで取引先の信用を失う可能性がある」からで、売掛金を売却しなければならないほど行き詰っているのかと思われたら今後の取引にも影響がでかねません。
手数料相場は10% ~ 30%ほどとなっており、3社間と比べて高く設定されています。
その原因は先ほどの裏返しとなり、2社間取引では「リスクが高い」ためです。
手数料が高い理由
2社間取引では取引先に経営状況の悪化を悟られたくないために、売掛先に対して債権譲渡があった旨を隠して買取が行われます。
その結果として、ファクタリング事業者が売掛先から支払いを受けるということは事実上不可能です。
そのため、売掛先から支払いを受けたタイミングで別の使途にそのお金を流用されてしまう・最悪持ち逃げされてしまうという可能性をファクタリング事業者は恐れています。
実際には取引先に伝えても問題ないが即日で資金が必要だから3社間取引をしている時間がないという場合もあるかかもしれませんが、2社間である以上ファクタリング事業者にとっては高リスクとなります。
手数料を低く抑えたくて時間に余裕がある場合は3社間取引を検討するのが良いでしょう。2社間取引は迅速にお金が必要な緊急時に非常に有効な手段と言えます。
手数料の減額交渉はできるのか?
ファクタリングにおいて手数料の減額交渉ができるかどうかですが、これは不可能ではありません。
しかし、初めてファクタリングを利用する業者の場合には中々難しいと思われます。
2回目以降の利用
同じ売掛金を対象とした2回目以降のファクタリング利用であれば、御社と売掛先の信用を調査する必要はなく、ファクタリング業者もあなたが誠実な経営者だということを理解しています。
ファクタリングの手数料の高さは、ファクタリング業者が負うリスクの高さに関係していますので、一度資金を回収できた実績がある状態であれば減額交渉に応じてくれる可能性はあります。
売掛金が高額な場合
その他の要因としては、例えば売掛金の買取額が『5000万円』のような高額の場合には、ファクタリング業者の儲け分も非常に大きくなりますので、手数料の減額交渉がしやすくはなるでしょう。
売掛金の額が少ない場合には、手数料から必要経費などを差し引いたファクタリング業者の利益があまり残らないケースもあるため減額交渉は非常に厳しくなります。
初回取引から無理に減額交渉をするよりも、自社の資金調達方法の一つとして今後長く付き合える優良業者をしっかり見つけ、信頼関係を構築していったほうが良いのではないかと思います。