ファクタリングの手数料や税金は?

利用する前にファクタリング手数料の相場を理解しておきたい

そんな風にお考えの経営者の方は多かろうと思います。

ファクタリングを利用しようとする場合に最も気になるのがその手数料ではないでしょうか?

明日までに資金調達できなければ倒産してしまう...」といったような切羽詰まった状況では手数料を気にしてもいられないかもしれませんが、お時間があるならば是非知っておくべき情報です。

また、昨今では行政からの許認可・ライセンス不要という参入障壁の低さを利用して悪徳業者もいるため相場を知っておくのは重要です。

 

ファクタリングの手数料

売掛金を売却して早期に資金調達ができるのは大きなメリットですが、手数料の大きさに驚かれる会社経営者の方もいらっしゃると思います。

手数料が大きくなるのは主に2社間ファクタリングと呼ばれる取引形態ですが、実際こちらを利用される方は多いです。

手数料について以下の5つの項目についてそれぞれ解説していきます。

  1. ファクタリング手数料の仕組み
  2. 3社間ファクタリングの手数料相場
  3. 2社間ファクタリングの手数料相場
  4. 手数料を決めるファクター(要因)は?
  5. 手数料に含まれるもの

ファクタリング手数料の仕組み

ファクタリングの手数料を調べてみると大抵〇% ~ 〇%と幅をもって表現されていることが普通です。

この手数料率の幅はファクタリング事業者によっても異なるのですが、実は一つのファクタリング事業者の中でも適用される手数料は固定されておらず幅があります

これだけ聞くと意味が分からないという方もいらっしゃると思いますので説明します。

以下は間違った理解です。

ファクタリングでは、A会社を利用すれば3社間ファクタリングは5%、2社間ファクタリングは15%の手数料が取られる。B会社では3社間が3%で2社間は10%となる。

一つのファクタリング会社は固定された手数料率を使っていると考えている点で、ファクタリングの手数料について間違って認識しています

正しくはこうです。

ファクタリングでは、A会社を利用すれば3社間ファクタリングは1% ~ 5%、2社間ファクタリングは10% ~ 20%の間で手数料が設定される。B会社では3社間が3% ~ 5%で、2社間は15% ~ 30%となる。

詳しくは後ほど説明しますが、ファクタリングの手数料は様々な要素が考慮されて決定されます。

そのため「弊社の手数料は〇%です」ではなく「弊社の手数料は〇% ~ 〇%の間で、お客様が持ち込む売掛金の性質や御社の状況を加味して最終的に何パーセントの手数料となるか決定します」となるのです。

それでは次に実際の相場を見ていきましょう。

3社間ファクタリングの手数料相場

3社間ファクタリングとは、売掛金の買取(債権譲渡)をするということについて売掛先に通知し承諾を得るファクタリングの取引形態です。

3社間取引の場合の手数料相場は1%~10%程度ですが、1%~5%が相場と言う人もいます。

これは次に登場する2社間ファクタリングの手数料と比べると非常に低く設定されているのですが、その主な理由はファクタリング事業者が背負う「リスクの低さ」にあります。

手数料が低い理由

3社間取引では、該当の売掛金が支払満期となった際にファクタリング会社が直接売掛先から支払いを受けることができます。

また、主体的に支払いの催促をすることもできます。

売掛先と直接つながっていることから資金回収が焦げ付く恐れが低いために、その分手数料を低くすることができるのです。

MEMO
国が売掛先となる医療診療報酬・介護報酬などはリスクが限りなく低いので診療債権ファクタリングとしてほぼ満額での買取が可能とされています。

2社間ファクタリングの手数料相場

2社間ファクタリングは売掛先に対して、売掛金の売却(債権譲渡)の事実を知らせず内緒にした状態で資金調達を行う取引形態です。

その理由は「資金調達の必要性を暴露することで取引先の信用を失う可能性がある」からで、売掛金を売却しなければならないほど行き詰っているのかと思われたら今後の取引にも影響がでかねません。

手数料相場は10% ~ 30%ほどとなっており、3社間と比べて高く設定されています。

その原因は先ほどの裏返しとなり、2社間取引では「リスクが高い」ためです。

手数料が高い理由

2社間取引では取引先に経営状況の悪化を悟られたくないために、売掛先に対して債権譲渡があった旨を隠して買取が行われます。

その結果として、ファクタリング事業者が売掛先から支払いを受けるということは事実上不可能です。

そのため、売掛先から支払いを受けたタイミングで別の使途にそのお金を流用されてしまう・最悪持ち逃げされてしまうという可能性をファクタリング事業者は恐れています。

実際には取引先に伝えても問題ないが即日で資金が必要だから3社間取引をしている時間がないという場合もあるかかもしれませんが、2社間である以上ファクタリング事業者にとっては高リスクとなります。

手数料を低く抑えたくて時間に余裕がある場合は3社間取引を検討するのが良いでしょう。2社間取引は迅速にお金が必要な緊急時に非常に有効な手段と言えます。

手数料を決めるファクター(要因)は?

さて、先ほども話に上がりましたが、ファクタリングの手数料は様々な要因を考慮して決定されます。

その主な要因には以下のものがあります。

  • 売掛債権の金額の大小
  • 売掛先企業の信頼性の高さ
  • 過去の入金履歴の有無
  • 取引形態は2社間か3社間か
  • 初回利用か継続利用か

それぞれ簡単に説明します。

売掛債権の金額の大小

売掛債権(売掛金)が大きければ大きいほど、同じ手数料でもファクタリング会社の利益が増えます。

  • 売掛金100万円の10%・・・10万円
  • 売掛金1000万円の10%・・・100万円

売掛金の額が大きければ、多少手数料のパーセンテージを下げても十分に利益を確保することができるために手数料交渉がしやすくなります。

逆に売掛金が小さいケースでは手数料率を下げることは難しいでしょう。

売掛先企業の信頼性の高さ

ファクタリングで最も大事なのは売掛債権が健全なものかどうか、信用の高い売掛金なのか、です。

売掛先企業が上場企業や大手企業の場合にはファクタリング事業者としても比較的安心して売掛金を買い取ることができるので手数料を下げやすくなります。

手数料の設定にはファクタリング会社が背負うリスクの高さが関わっているからですね。

過去の入金履歴の有無

売掛先企業と以前から付き合いがあり、継続した取引を行ってきたかは重要な要因になります。

今回が初めての取引となる売掛金では、相手先企業から入金が本当になされるかの調査が難しいことは言うまでもありません。

それに比べて過去の入金履歴を見せることができ、かつ、これまでの支払いに遅延などが見えなければ信頼性の高い売掛金という評価をされやすくなります。

そのため過去から継続して発生している売掛金を使うほうが好ましいです。

取引形態は2社間か3社間か

これは先ほど解説した通りです。

  • 2社間取引・・・手数料が高い
  • 3社間取引・・・手数料が低い

となります。

初回利用か継続利用か

ファクタリングを初めて利用する場合には、ファクタリング会社としてもまだあなたに信用がおけません。

ですが一度利用した経歴があり、前回の取引に問題がなければファクタリング会社も少し安心できます。

繰り返しになりますが、手数料率はファクタリング事業者の背負うリスクと比例します。

継続利用することにより2回目では手数料を多少優遇してくれる事業者は存在します。

MEMO
余談ですが、2回目からは審査もスムーズになるのでより迅速な資金調達がしやすくなります。ですので行き詰ってないうちに少額で利用しておくというのも有効です。

 

ファクタリングの税金

ファクタリングと税金の関係についても触れておきましょう。

ファクタリングによる資金調達で気になる税金に消費税があります。詳しく見てみましょう。

ファクタリングと消費税

税金の代表格とも言われる消費税ですが、結論から言うと

  • ファクタリング取引における消費税は非課税

とされています。

消費税の対象となりそうなものを考えてみると

  • ファクタリング事業者から調達した事業資金
  • ファクタリング事業者に支払った手数料

の2つが考えられますが、このどちらも非課税と言われています。

国税庁のHPを確認すると消費税の非課税範囲に「金銭債権などの譲渡」が含まれています。

悪徳業者の場合には顧客の無知を利用してあたかも当然のように消費税を組み込んで請求していることがあります。

もしもファクタリング事業者から「手数料が~」という話が出たり、書類に手数料についての記載などがある場合は要注意です。

ファクタリングと課税売上割合

消費税が非課税というのはよいですが、課税売上割合がどうなるか気になるという方もいらっしゃるかもしれません。(意味が分からない方は読み飛ばされることをお勧めします)

少しややこしい話になりますが解説してみます。

ファクタリング事業者から調達した事業資金

金銭債権を譲渡した場合は

  • その譲渡対価の5%相当額を資産の譲渡等の対価として課税売上割合の分母に算入する

とされており、ファクタリングもこの金銭債権の譲渡に当たるかのように思われます。

しかし

  1. 資産の譲渡等を行った者(ファクタリング利用者)が
  2. 当該資産の譲渡等の対価として取得したもの(ファクタリングによって調達した事業資金)

は課税対象となる金銭債権から除外されています。

ファクタリング事業者に支払った手数料

また、

  • 資産の譲渡等の対価として取得した金銭債権(ファクタリング事業者が買い取った売掛債権)

についてもこの金銭債権の譲渡の範囲から除外されています。

そのため両者ともに消費税の課税売上割合には関係してきません。

参考サイト:国税庁ホームページ

 

まとめ

ファクタリングの手数料については

  • 手数料率には幅がある
  • 手数料はリスクの高さと連動する
  • 3社間取引では 1% ~ 10%程度
  • 2社間取引では 10% ~ 30%程度

ファクタリングの税金については

  • 消費税はかからない
  • 消費税を搾取する悪徳業者に要注意
  • 課税売上割合にも参入しない

ということを見てきました。

多くの会社経営者が利用する2社間ファクタリングの手数料は決して安くはありません。

ですので資金繰りが本当に厳しい状況での利用に留めておくとか、最大でも複数回の利用でキャッシュフローを改善させていくようにきちんと計画的に利用することが必要です。

事業継続のピンチに追い込まれた時には強い味方となりますので、使いどころを見極めて上手な使い方をされるとよいかと思います。